Play framework 1.2.x の場合

HTTPではレスポンスヘッダの Set-Cookiedomain属性 でクッキーが参照可能となるドメインを指定できる。例えばHTTPのレスポンスヘッダに Set-Cookie: SESSION=thisissessionid; path=/; domain=example.com のような行があれば SESSION=thisissessionid というデータは example.com の中でのみ有効となる。もしもクッキーの値を example.com のサブドメインでも使いたければ domain=example.comdomain=.example.com と変更すればよい。

Play framework 1.2.x では application.confapplication.defaultCookieDomain=.example.com という一行を加えることでクッキーの有効ドメインを変更することができる

Play framework 2.0.x の場合

実は Play framework 2.0.x 系ではアプリケーションレベルでクッキーが参照可能なドメインを設定する手段が用意されていない。Play framework 2.0.4 の framework/src/play/src/main/scala/play/api/mvc/Http.scalaencodeAsCookie() は次のように定義されている。

/**
 * Encodes the data as a `Cookie`.
 */
def encodeAsCookie(data: T): Cookie = {
  val cookie = encode(serialize(data))
  Cookie(COOKIE_NAME, cookie, maxAge, "/", None, secure, httpOnly)
}

ここで Cookie の第五引数が None で固定値になってしまっているのが問題である。これは Play framework 2.1.x では解消されているが、このバージョンはまだRC版である。ステーブル版へのバックポートを望む声もある。僕もぜひバックポートして欲しいと思っている。

追記 (2013年02月06日 14:56 PST)

Play framework 2.1.0が安定版になったので、今から2.0.xを積極的に使う理由はないと思う。