Predictors of Phrase and Fluent Speech in Children With Autism and Severe Language Delay という論文を目にする機会があった。日本語にすると…なんだろう。「自閉症や言語障害を抱えた子どもの言語習得の予測因子」とかかな。我が子は2才半を過ぎても「パパ」とも「ママ」とも言わず、言語習得が遅れている。何かヒントがないかと思って、読んでみた。

…と言いたいところだけれど、いきなり Methods の節で次のように書かれていてつまずいた。

Data used for the current study were from 535 children with ASD who were at least 8 years of age (mean = 11.6 years, SD = 2.73 years)

研究対象としたのは 535 名の自閉症を持つ子どもで、年齢は 8 才以上の子が対象であった (平均 11.6 才で、標準偏差は 2.73 才)

我が子をこの研究結果と照らし合わせるのは、少し早すぎるようである。

数年後においても言語習得が遅れているようであれば、この論文に戻ってこれるように、 Results の節だけメモしておこうと思う。

  • 70% の子どもが 4 才以降でフレーズレベルの会話をできるようになった
  • 47% の子どもが 4 才以降で流暢に会話できるようになった
  • 4 才までの子どもにおいては、精神疾患と言語障害に相関はないようであった
  • 4 才以降では内向性疾患 (internalization symptoms) と言語習得に相関があった (負の相関?)
  • 多変数解析では、高い非言語 IQ と社交性欠落度の低さは、それぞれ言語習得に相関があった
  • 常同的行為 (stereotyped behavior) や知覚的な興味と言語能力の遅れには相関がなかった

とりあえず、一旦はここまで。