「発達がわかれば子どもが見える―0歳から就学までの目からウロコの保育実践」の読書記録として記事を書いています。
はじめに
「発達がわかれば子どもが見える―0歳から就学までの目からウロコの保育実践」は保育者向けの本であり、保護者向けの本ではありません。
やや自閉傾向のある息子の保護者としては「本書の内容を鵜呑みにはできないな」というのが第一印象です。たとえば「使える言葉が2歳ごろには300語前後、2歳半ばには500語、3歳には1000語になり、意味のとりにくい言い回しが減ってきます」という記述があるものの、すでに2歳を超えている息子は一語も発しません。読者は自身の子どもと「一般的な子ども」との差分について意識した上で読むべきだと思います。
以下、各成長段階における特筆事項を箇条書きでまとめています。
自我の拡大から充実へ: 2歳~3歳
- 乳歯20本が揃い、咬合が完成する
- 腸管が加速的発育期をむかえ、腎臓の構造ができてきて体内の水分バランスや電解質の成分バランスなどの調整機能が進み、膀胱の容量も増える
- 膀胱や肛門の括約筋など大脳皮質の制御が進み、排泄の自立が進む
- 自己の免疫機能が増し、自律神経系の成熟において副交感神経に対して交感神経の優位が確立してくる
- 2歳~10歳頃にかけてストレス的暗示を受けると自律神経失調症などが起こりやすい
自励心、自制心が育つ: 3歳~4歳6ヶ月
- 大脳の左右両半球の神経ネットワークの構築が進む
- 4歳過ぎには利き手 / 利き足が決まってくる
- 発汗量が増え、体温の日内変動がはっきりしてくる
- 視力が 1.0 前後になり、遠近の区別もしっかりする
- 聴力が青年並みになり、メロディの記憶ができる
- 匂いの嗅ぎ分けや味の違いがわかってくる
真ん中の発見: 5歳~5歳10ヶ月
特筆事項なし。
認め合い、育ち合う: 5歳10ヶ月~7歳
- 嗅覚の鋭敏さは6歳で最高値に達する (注意: こちらの研究結果とは矛盾するようである)
- 昼寝を必要としなくなり、おねしょも減ったりなくなったりする
- 乳歯の脱落が始まり、第二生歯期に向かう